2011年03月31日

存在しながら実在しないもの・文

昨日:
 1)He is the man that you met at the party.
 2)He is a man that you didn’t meet at the party.
についてお話いたしました。
 ごく簡単に云えば、a は聴き手が知らないこと(知悉していないこと)、the は聴き手が知っていること(知悉していること)を表します。また、1)の the は one and only、2)の a は one of manyです。
 私が中学生の頃、This is a pen. の表現を何度か聞いた覚えがあります。
当時、所謂、パタンプラクティスが盛んだったこともあり、この文章は: 
 1)This is a pen.
 2)Is this a pen?
 3)This is not a pen.
 4)Isn’t this a pen?
の如く続き、そのままRepeat after me! となるのですが、a pen  は a window となったり an apple となったり、突然 a が the となったりもします。ここで、1)〜4)の訳例を挙げれば:
 1)これは貴方の知らないペンです?
 2)これは貴方の知らないペンですか?
 3)これは貴方の知らないペンではありません。
 4)これは貴方の知らないペンではありませんか?
となります。「未知のペン」のお話ですから、ペンのキャップを開けると中から鳩が飛び出すとか、そういう世界のお話となるでしょう。
 This is a pen (that) you don’t know.
 This is the pen (which) I told you about.
とすれば理解し易くなります。
 ここで母語(日本語)について考えてみますと、嘗て、国語の先生が教壇で:
 「これはペンです」
 「これはリンゴです」
 「あれは窓です」
とか、話されるのを聞いた覚えはないように思います。
 抽象概念の無意識的理解・使用こそ、人の人たる所以と云い得るものと思われますが、例えば、存在していて実在しないものに、点とか線とかがあります:
 点とは「位置があって面積のないもの」
 線とは「点と点とを結ぶもの」
ですから点も線も、存在しながら実在しないものとなります。しかし、その存在していても実在しないものを用いて、機械、建築物等、諸々のものの設計がなされ、その恩恵に預かってもいます。
 「愛」は抽象概念の際たるものでしょう。万葉集、源氏物語をはじめ、歌、小説、絵画、映画、演劇・・・様々な分野で、この抽象概念が臨まれ続けています。
 言語の学習に当たっては、存在していても実在しない文について、常に注意を払う必要があるように思われます。

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2011年02月09日

「芸術・芸術的な何か」が人を人たらしめた?

 第一回目のブログを出したところ、生徒さんから「音楽や絵に惹かれるのは、人間の根源的な何かにダイレクトに繋がるからかもしれませんね」との感想がありました。学生時代に教育心理学を専攻していた女性です。
 確かに、この「根源的な何か」こそ、人類と他の動物を分けているものかもしれません。そのように考えますと、音楽・絵画等、芸術・芸術的なものに反応する脳の機能が、人類と他の動物とを峻別する一つの鍵のようなものにも思われます。このようなことは、誰しも何とはなしに感じているもののように思いますが、文章化すると内容が把握し易くなります。
 人は言語に代表される記号を用いて、事象を認識・把握しているわけですが、その根源に芸術的なものの萌芽があったとしても何ら不思議ではないように思われます。芸術家なら「そんなこと気負って書くようなものでもないでしょ」とでも言いそうです。
しかし、「人類の高度な認知機能の原点に芸術的なものがあった」と考えると、何かとても嬉しい気持ちになります。

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2011年02月07日

なぜ人は満員電車でアイポットにしがみつくのでしょうか?

 電車で、あちらこちらに押されながら、周りに迷惑をかけ、大きな音をイヤホンから漏らし音楽を聴いている人って結構いますよね。これって「なんでだろう」って思ったことありませんか? 
音楽ってなんなのでしょう? 直立猿人がこの世に現れて以来、五百万年から六百万年経つそうです。ところで音楽って、いつ生まれたのでしょう? 今から約10万年程前に人類は言語を使い始めたそうで(古い頭蓋骨を調べると分かるそうです)、それから相当経ち、今から約五千年前やっと文字が現れ始めたそうです。文字はもっぱら宗教の経典を伝える為に創られ、経典の記述のバラツキをなくす為に文法が生まれたようです。
 ところで音楽ってなんなのでしょう? 絵画って何なのでしょう? 音楽・絵画・文字による創作物のうちの或るものが芸術と呼ばれておりますが、音楽、絵画、文学に共通するものは何なのでしょう? それは、感覚的刺激を人の脳に伝え、人を感動させるということなのではないでしょうか。音楽、絵画、文学の形をとりながら表されるものを、人は耳・目・言葉を通して認識し、感動したりもします。これら三つは、その昔は音楽的なもの、絵画的なもの、文字的(文字的)なものであった筈です。文字がこの世に現われたのは今からたった五千年程前のことですから、「文学」は音楽的なもの、絵画的なものに比べれば、相当に新しいものと言えそうです。音楽、絵画からの感動は、耳・目に直接入りますが、文字の場合は言語理解なしには把握が困難でしょう。
 言語(口語)が生まれてから約10万年とすれば、其れより前の490万〜590万年ものあいだ、人には言語が無かったことになります。この言語の無い果てしなく長いあいだ、人間は、獰猛な野獣に囲まれた環境の中で生きる為、発展途上の言語に代わるコミュニケーション手段を用い、その共同生活を営み、狩猟等を行っていたのではないのでしょうか? 
それが、音楽的なもの・絵画的なものなのかもしれません。人が都会の喧騒から逃れようとするとき・孤独の中に安らぎを求めるとき、音楽に浸り絵画に沈む。
満員電車のアイポット・休日の美術館巡りは、先祖返りの儀式、人類の起源への回帰なのかもしれません。

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